文茶助11月号

【豊作】

 新米「美味しい」感想ありがとうございます。励みになります。

今年は反8俵強の収穫となりました。この山間地では豊作と言って良いと思います。毎年確実にこれくらい獲れればお米の順番待ちもなくなるのですが、難しいところです。収量を増やすと、稲が転ぶ率も上がってしまうのです。品質も下がる。稲刈りの手間と時間も2〜5倍になるので、転ばしたくないのが本音です。来年は転ばさないように先ずは肥料を見直します。

 「豊作であれば」ご希望に添えるお客様方には毎年あやふやでご不便をおかけします。品質と量を目指して次期も頑張ります。

 

【値上げ】

 気が付くと1000〜1500円/kgになっていた魚沼産コシヒカリの相場。11/1より白米850円/kg、玄米20kg一袋13000円、味噌も900円/kgとさせていただきます。経費が上がるばかりの状況下、心苦しいのですがご理解のほどお願い致します。

【ノンフィクション『焦る』

 最後の一枚となった田んぼ。コンバインの上で「手間取った今年の稲刈りもようやく終わる」と気を緩めていた。連れは刈り取ったモミを軽トラで運んでくれている。それがなければ3割増しに時間が掛かったであろう。今頃はモミコンテナから乾燥機にモミを張り込んでいることであろう。「?」突然頭に出現した疑問符。「仕上がっている乾燥機の中のモミ、排出したっけか?」コンバインを止め、朝の記憶に脳を集中する。「してない!」考えたくない現実に身体の動きが止まる。至急張り込みを止めなければいけないがそこは圏外。コンバインから飛び降り、坂の上にある連れの車まで走る。坂道ダッシュなど高校の部活動以来であったろう。

〈坂道ダッシュ(必死感の少ない再現映像)〉

 乾燥15%のモミに乾燥25%のモミが混ざる?頭の中で対応策が巡る。

テキスト ボックス: 湿って底の穴に落ちて行かないモミ「湿った色の違うモミだけを取り除く?いやいや不可能。湿ったものに合わせて乾燥させれば、既に乾燥済みのモミは乾き過ぎてパサパサで相当味が落ちる。そのまま熱を加えず送風乾燥で全体が同じ水分になるのを待つ?2週間くらいかかるのか?」

 答えの出ないまま5km離れた作業小屋に着く。トドメの瞬間は間近。連れは軽トラックの荷台の上にいる。棒を持ってモミを突いている。叫ぶ気力もなく、どんよりと言う。

「待って。乾燥機の中のモミを出すの忘れた。」

「モミが湿って落ちていかない。ほとんど乾燥機に入ってないよ。」

 〈湿って落ちて行かないモミ〉

類稀な感情の起伏。安堵し過ぎてフニャフニャとしゃがみ込んでしまう。その日も次の日もしつこく何度も何度も心の中で「良かった〜」と繰り返していたのであった。

歳重ね

知らない世界

広げ行く  (広げたくない)

〈山仕事は越後杉伐り出し搬出〉

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